瓦は特に紫外線・雨風にさらされている箇所となりますので、外壁に比べ劣化は早くなります。
劣化の初期症状として、塗膜の艶がなくなり色あせがおこります。
塗膜の剥離は塗替えを行った瓦によく見られる症状となりますが、塗り替えの際に洗浄不十分、または乾燥不十分による塗膜の密着不良が原因でおこる、塗膜の浮き・剥離が考えられます。
瓦表面の塗膜が劣化した状態で長期間放置しますと、風雨によって塗膜が流れ落ちてしまい、瓦自体の素材「セメント」が表面に表れてくるようになります。
素材がむき出しとなった瓦はセメントの成分であるカルシウムが流出してしまう為に、骨材が表れ、瓦表面にざらつきなどが生じてきます。
瓦表面の汚れが綺麗に除去できていない状態で塗装を行うと、その後の塗膜剥離が生じるリスクが高くなりますので、可能な限り綺麗に洗い流しておく必要があります。また高圧洗浄だげでは落としきれない汚れなどは、ワイヤーブラシ等を併用して行うとより安心です。 ※セメント瓦は洗浄時に屋根からの水漏れが起きやすい瓦になりますので、洗浄する際には特に注意が必要な瓦になります。 |
旧塗膜の浮き・剥れは高圧洗浄だけでは除去出来ない場合が多いため、事前にケレンを行い脆弱な塗膜の除去を行います。塗膜剥離が起きている、または対して 塗膜が密着していない状態の瓦に再塗装を施しても、すぐに浮き・剥れの原因になりますので、後の塗膜剥離を防ぐためにはとても重要な作業になります。 |
下地の状態によってプライマー(シーラー)と下地調整材(フィラー)の使い分けを行い、上塗はアクリルシリコン樹脂という組み合わせが一般的な仕様となっています。
屋根は外壁に比べ塗膜に負荷がかかりやすく劣化が早いため、なるべく高グレードの塗料を使用することが好ましいです。